こちらの本を読んだので感想を書こうかと思います。
概要
論理的思考はどこの場面でも使われる。
勉強の場でも、仕事の場でも、人とのおしゃべりの場でも。
人生を左右するような大きな分岐的になることもある。
論理的思考ができるかどうかで、その人の言葉の重みも変わるし、その後の人生にも大きく影響が出て来る。
本の進行
本自体は、登場人物同時の会話で進行していくため、非常に読みやすい。
会話なので、ところどころジョークが混じったり、状況の説明などが入るのが息抜きになって緩急づいた本になっている。
内容自体も、先生と生徒 のような構図で、生徒側に読者を置き換えることで感情移入も、情景も掴みやすい。
ある程度論理的思考について考えたり読んだりしてきた人であれば、スラスラと読めて、短期間で読める良いボリューム感だった。
内容
非常に分かりやすい。
先生役の登場人物が、生徒に対して、どういった場面で論理的思考が必要か、どういう考え方をすれば良いのかを3、4つ程提示するのだが
例題を出して、それに対して回答例もつけてくれていて、しかも図が差挟まっているので分かりやすい。
一つの例題に対して、2、30ページあるが文字量的にも、前述したように会話の部分もあるのでそこまで重くなく、スムーズに読み進められる。
議題
議題はいくつか用意されている。
- 考えるための準備(考え始めのスタートとゴールを決める)
- 逆から考える
- 三段論法(演繹思考法)について
- 帰納的に考える
- 整理の仕方(表を使う)
- 反例を用意する
- 背理法について
- 相手の主張を簡単に否定するコツ
- 優柔不断を無くすための判断基準について
- 重み付け
- 説得力のある決め方(消去法)
- 常識を疑う
- ズルいことが考えられる人(盲点を見つけることができる人)
ワークショップ
この議題に対して、生徒役の人が答えて、正解に導かれていく。
その時に、生徒役の人は必死に答えを見つけようと考えるのだが、その時に自分もまずは考えてみるというのをやってみると良さそう。
本が相手となるワークショップができるような作りになっているのもとても良かった。
まとめ
基本的には、この本に書いてあることを実践するだけでもかなり論理的思考を再現できるような気がする。
しかし、実際に仕事の場で使おうと思うとそれなりに訓練が必要になってくる。
何度かこの本を流し読みでもいいので定期的に意識をより戻して、仕事の中でも意識できるようにしておくと良いだろうと思われる。
全く自分には論理的思考がないというような人でも、この本を一通りなぞることで、枠組みは掴めると思うので、地盤を固めるはじめの一歩としてはかなり良い本のような気がした。